子宮内膜症 その3

子宮内膜症の症状は大きく分けると下記の2つです。

①月経痛
②不妊

「子宮内膜症 その2」
にも書きましたが、症状に関しては個人差があります。
(病気の進行と症状は必ず比例するとは限りません)

疑問に思われるのは、受診の基準と治療法だと思います。
まず西洋医学から説明します。

西洋医学

<受診の目安>

  • 市販の鎮痛剤を飲んでも痛みがコントロールできない
  • 今までは月に1~2日飲めば日常生活を送れたのに、最近では飲んでもしんどい、仕事に行くのがつらい
  • 鎮痛剤を飲む量が以前より増えてきた

 

<治療方法>

子宮内膜症という病気は、閉経するまでは自然に治ることはなく、再発を繰り返すため、手術をしてもまた再発してしまう可能性が高いです。なので、下記のような治療法が多いです。

a)軽症の人にはEP配合製剤/低用量ピル。
b)ある程度重症の人やEP配合製剤/低用量ピルが効きにくい人には黄体ホルモン製剤

黄体ホルモン製剤には、排卵を抑制し、内膜の増殖を抑えるだけでなく、子宮内膜症の痛みの原因となるサイトカインの分泌を抑制する働きがあります。服用中は不正出血が見られるのですが、痛みが楽になる効果が強いと言われてます。

また、不妊の場合は腹腔鏡手術が治療の第一選択になります。
薬物療法を行っている間は、排卵が抑制されるため妊娠はできません。手術を行う場合、軽症の人ではある程度、妊娠率の改善が見られるが、重症化して卵管や卵巣が子宮内膜症の病変に巻き込まれて癒着してしまっているような場合には、手術をしても自然妊娠が難しい場合があります。

当院(東洋医学)での受診の目安及び治療の改善基準

<受診の目安>

基本的に西洋医学と違いはありません。
それに加えて「子宮内膜症 その2」に記述してある症状が一つでもある場合は治療をおすすめします。

<治療法及び治療間隔>

当院は脈・舌・お腹などを診て、全身の状態を把握し鍼灸治療をします。当院は、月に2回の治療をおすすめしております。治療後、次の生理から痛み等の軽減もしくは消失を実感するでしょう。
薬の副作用がないメリットもあります。

2018年10月01日|婦人科疾患:婦人科疾患